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コメディカル組織運営研究会

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no.65「初心に立ち返る」

 新年あけましておめでとうございます.

 今年も当研究会は、組織として結果をだせるセラピスト集団を構築するために研鑽をつんでいる皆さまとともに、地に足をついた活動を継続したいと思う所存です.引き続きのご支援、ご協力およびご指導をお願いいたします.

 

 さて、まったく個人的な話ですが、私は長らくラグビーというスポーツのファンを続けています.今年、2019年にはアジア初のワールドカップが日本で開かれますが、すでに3試合のチケットを入手し、その興奮を待ちわびている状態です(笑).

 ラグビーは、いわゆる「番狂わせ」が起きづらい競技であるといわれています(2015年のワールドカップで日本が世界の強豪国である南アフリカに勝利したニュースは、日本よりも海外で「historical upset (歴史的な番狂わせ)」と称され、とても大きな話題になりました).この競技では、選手各々を体格や身体能力に見合ったポジションに配置したうえで、チームが目指すプレースタイルのビジョンを共有し、それぞれの役割を的確にこなしながら、同時にすべてのメンバーが連動することが要求されます.そのため、一試合を通して対戦チームの間を行き来する「流れ」はもちろん存在しますが、最終的にはそれぞれのチームの総合力が結果に反映されることが多いのです.

 大学ラグビー界でここ10年の間、常勝軍団として君臨してきたのが帝京大学です.その監督である岩出雅之氏の著書「常勝集団のプリンシパル」のなかでは、私たちセラピストにおける組織運営にも参考になることが多々あります.大学スポーツでは毎年部員が入れ替わるため、いくら個人の能力に依るチーム作りをしたとしても、それはほんの数年しか持続できません.しかし、「人間力」を高めるための組織文化を構築・継承していく仕組みを構築し、組織市民行動を体現できるメンバーを持続的に育成することができれば、たとえメンバーが変わってもその組織の総合力は急速に低下することはない.この書籍は、組織論の側面からも非常に重要な事柄を語っていると思います.

 この書籍の中では、勝ち続けることのできる組織を「メンバー1人ひとりが自律的に考え、行動し、仲間と助け合いながら、自ら学習、成長する集団」と定義しています.そのポイントとしては、トップやリーダーが配下のメンバーを無理やり成長させようとするのではなく、メンバーが自ら成長できるようにサポートする側に回ること、そして自らも成長していくこと、であるとしています.

 

 「メンバーとともに自らも成長する」

 

 非常に重みのある言葉ですが、真摯に受け止めてマネジメント業務に勤しもう、と心から思う初春です.改めて、本年もよろしくお願いいたします.

  

2019年1月11日

M.Y

 

[参考・引用図書]

 岩出雅之:「常勝軍団のプリンシパル」.日経BP社 2018年

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