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コメディカル組織運営研究会

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no.52 「医療専門職における組織についてリハビリテーション部門で考えること」

 医療における組織は、各専門職の構成から階層となる一般的な会社組織の形態と専門職集団のチームで構成されている組織の2つが重なりあった形態となっている。組織運営に関する事などは、病院の組織図に基づき院長以下に各部署へのラインがあり、診療行為は、医師を中心に各専門職のチームとなり、医師の指示が各専門職へと伝わる。また後者の診療のラインでは、急性期だと治療が主となり、医師からトップダウンで指示が伝達されるが、回復期だと障害を克服することが主となり、病棟を中心とするチームで関わる。

 

 近年、リハビリテーション(以下、リハ)部門においては、①超高齢社会の影響、②病院の規模や経営方針、③リハビリテーション専門職のニーズが増えている事から、リハ部門の組織が構成されている。医療機関のリハ部門は、病院のビジョンに沿って、かつ専門職のプロフェッショナルになるため組織の構造やシステム、人材の配置を行い運営されている。これは医療の専門職としては、他職種も同じように組織が構成されて運営されているが、リハ部門の組織運営において、看護部の組織運営に似ているように思われる。

 

 看護の組織運営(看護提供方式)は、時代に合わせ変化しており、米国から産業モデルを参考に機能別看護提供方式から始まるが、利点もあるが欠点もあり、患者受け持ち方式、チームナーシング、プライマリナーシング、モジュール型継続受け持ち方式、固定チームナーシング、パートナーシップナーシングシステムと多数ある。しかし、このような看護提供方式に時代の流行りはあっても最適であるかについては、科学的な検証が難しいこともあり、根拠のある報告が少ないようである。そのため、各医療機関の特性に合わせて、看護提供方式の欠点や利点を踏まえ活用することが看護の質を高めるとされている。

 

 リハ部門も組織の大小と違いはあるも、質を高めるべく組織運営するために、工夫した体制をとっていると思われる。リハ部門の組織力を高め、質を向上させるためにも改めて看護部の組織運営の在り方を参照に振り返り、時代の流行りではなく、それぞれの医療機関やリハ部門の状況をモニタニングし理解していくこと、またその状況に合わせて組織構造を変化させることも必要ではないかと思われる。また、看護部とリハ職では、専門職としての特性、関わり方、勤務時間など異なる点が多く、チームとしての専門職の個性がある印象があり、その個性を活かすことできる組織を考えないといけない。 

 

 最後に、松下幸之助は「組織に合わせて人を配置?人に合わせて組織を作る?どちらも人が中心となり運営するにあたりどちらもありえると考えるが、人のほうが大事で、人によって組織を変えなければいけない。」と述べているが、どの業種、職種でも組織が人を育て、人が組織を育てることもあることを考えると、人を育てることと組織を構成し、役割や権限を決め運営することは同じように大切だと思う。

2017年月12月7日 H・M

 

参考文献 

・ 特集「変化」に対応し看護の質を保証する 看護提供方式の管理 看護管理Vol.25 No.03 2015

・櫻井知賀ら わが国における看護方式の変遷に関する文献検討 大阪市立大学看護学雑誌 第11巻(2015.3)

・松下幸之助 人を活かす12の鉄則 PHP総合研究所編 (2009.4)

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