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no.63「最高のチーム」

 今回私は、「世界最高のチーム」という本を選びました。著者はピョートル・フェリクス・グジバチ氏で2014年にグーグルの人材育成戦略に携わった方です。

 本書では最高のチームを作るためにマネージャーが何をすべきかが説明しています。

目に飛び込んできたのは「心理的安全性の確保」、心理的安全性とは「メンバー一人ひとりが安心して、自分らしく働く事」、自分らしくとは「自己認識・自己開示・自己表現」ができることだそうです。

 自分らしく働く・・・、皆さまはできているでしょうか?また、メンバー(スタッフ)にもそのような認識を持って管理しているでしょうか?

 

 心理的安全性を高める方法としては、「ワン・オン・ワン」ミーティングをグーグルでは採用しているそうです。メンバーの意見を週1回1時間かけてゆっくり聞く時間。プライベートでも仕事でも内容はなんでも可能で、メンバーの話しを聞きマネージャーは承認や賛同し、愚痴などでも建設的に話をすることでメンバーは自己開示や自己表現できると本書では説明しています。

 

 忙しい中では困難という声も聞かれるでしょう。自分もそう思います。ただ、心理的安全性を考えること、スタッフが自己認識・開示・表現ができているのか、自分が原因でできてないのではないかを考えることは重要だと思います。今日の医療業界では、まだまだピラミッド型の組織でありトップダウンで物事が進行することが多いと思います。自分は診療だけしていればよいと。そのように思わせているのもマネージャーの高圧的な意見などがあるのではないかと考えます。

 

 現在、当勉強会では「U理論」について皆で学んでいますが、その中でもイノベーションをするには現状把握を行い、新しい目でものをみて、深く感じ取ることが大切としています。それを会話で考えると、あたりさわりのない発言⇒討論(ディベート)⇒対話(ダイアログ)⇒プレセンシングにつながるとされています。

 

 メンバーとの対話を大切にしないと心理的安全性は低下し、もちろん生産性も低下します。チーム全体で物事に取り組みには、個々の能力をあげて取り組めるようにするのがマネージャーの仕事ということですね。

 

 今回、本書はとても簡潔に記載され読みやすかったです。医療業界への導入の難しさもあるかもしれませんが、ぜひ皆さま機会がありましたらお手に取ってみてください。

  

2018年11月4日

T.Y

 

[参考・引用図書]

 ピョートル・フェリクス・グジバチ:世界最高のチーム.朝日新聞出版 2018年

 C・オットー・シャーマー:U理論.英治出版.2010年

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