お問い合わせ

コメディカル組織運営研究会

事務局

e-mail:

co.medical5@gmail.com

no.21「アウトラインをつかむ」

 私ごとで恐縮ではあるが、いろいろな理由で経営学を学ぶこととなり、今に至っている。幸せなことに何度か指導教授から「いつこっちの世界に来るの?」と誘っていただいたこともある(未だに今後についてご心配いただいている不出来な教え子で申し訳ない限りではあるが…)。

 今のところ、産業・組織心理学や人的資源管理のほうに進むかどうか躊躇しているのは、結局、学部教育を受けていないことが主たる理由である。「何だ、そんなこと?!」という意見もあるかもしれないが、学部でしっかり学んでいないことは私にとっては大きいと感じている。

皆さんもそれぞれの専門職になるにあたって、多くの文献を読んで物事を考えたり、レポートを書いたりする中で、基本的な文献を読むことの大切さは実感されたと思うし、その学習経験は今も役に立っていることと思う。

その経験を活かせばよいと言ってしまえばそれまでだが、今の仕事をしながら、一方でその基本的文献を読み物事を考える時間が取れないのである。これまた時間の使い方の問題でしょうと言ってしまえば身も蓋もない。

が、しかし!本業を疎かにせず、本業で学ばなければならないことはまだまだ多い。そうした状況で、もちろん本業に役立つことではあっても、基本的な文献にあたり、学ぼうとするたっぷりとした時間は取ることができない。したがって、おのずと時間が限られてしまう。そんな時間的制約のある中で、基本的な文献を何冊か読むことは学びたいことのアウトラインを把握するにはとても有用である。

さて、前置きが長くなってしまったが、組織運営に興味をもち、少し理論を学んでみようかなという方はきっと何らかの本をすでにお読みのことと思う。おそらく、とっつきやすい数冊の本を読んだ後にオススメなのが、ミネルヴァ書房の「やわらかアカデミズム・<わかる>シリーズ」の『よくわかる組織論』(田尾雅夫編著)(2,800円+税)である。構成は下記の通りで、各部において基本的な項目の説明が見開き2ページで書かれている。

 

第1部「組織論の枠組み」―Ⅰ.組織とは、Ⅱ.組織のダイナミクス

第2部「個人レベル」―Ⅰ.モチベーション、Ⅱ.キャリア、Ⅲ.ストレス

第3部「集団レベル」

―Ⅰ.グループ・ダイナミクス、Ⅱ.リーダーシップ、Ⅲ.意思決定

第4部「組織レベル」―Ⅰ.組織デザイン、Ⅱ.組織文化、Ⅲ.組織戦略

第5部「組織変革」―Ⅰ.危機管理、Ⅱ.人的資源管理、Ⅲ.変革の理論と実際

 

こうして基本的な項目の理解が進むと、とっつきやすい本の理論的裏付けにたどり着く

こともあれば、さらに詳細に書かれている専門書にあたるのも良いし、関連する内容やその応用へと発展させても良いと思う。基本的項目については、もちろんそれなりの辞書に当たることも必要ではあるが、試験勉強をしているわけではないから、大まかに理解し、発展させても良いと考えている。また、いわゆる『○○学』という初学者のための文献もあるが、長々と書かれているとなかなか読みにくく、「本当に初学者のためのもの???」と思われるものも多い。

 このように基本的な文献にあたることで、アウトラインを学ぶことができる。加えて、他の分野で学んだ項目が「組織論」ではここに入るのかとか、こういう捉え方になるのか…と新たな発見もある。

 そんなわけで、学びたいことについて、とっつきやすい本から入って、興味を持ったら一度基本的な文献にあたり、アウトラインをつかむことは、そのことについての自分の立ち位置を知ることでもあり、これからの自分の学びの展開にとても有用であると考える。 

 

追記;興味があって学び、大学院にいく方も多いと思うし、大学院での学びはとても楽しい。しかし、本業が別の分野の場合、それを本格的に研究だったり、本業にしようと考えると、学べば学ぶほどその奥深さにおののき、これからのキャリアチェンジをするには躊躇というか、足がすくんでしまうのである…ということで未だ結論は出ないまま、研究に牛歩戦術の今日この頃。もちろん、何事にも学びに「これでよい」という終わりがないことを知ってはいるけれど…(苦笑)。

2015年5月7日 Y・I

コメント: 0

皆様からのコメントをお待ちしています。

質問などにも一部お答えさせて頂きます。