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no.151「自分の面談技術を振り返る」

 皆さんは自分の面談に自信がありますか?何年もPTであり、教員でもあり、未だいろいろ反省することの多い私ですが、今年度から人事評価制度が変わり、1on1を全スタッフにすることになりました。そこで、改めて自分の面談を振り返ることにし『コーチングよりも大切なカウンセリングの技術』(小倉宏著、日本経済新聞出版、2021)を読みました。

 本書ではカウンセリングの技術について、コーチングとティーチングと比較しながら、その特徴について述べられています。第5章には「職場でカウンセリングを活かす具体策」として、いくつか痛いところを突かれたなぁ…と感じたことがあります。

 

1)最初はカウンセリング技術を限定して取り入れる。

 読んでいて、時間的な制約や相手の状況を考えると、つい「目標達成」のためにどうするかというパターンを取りやすく、恥ずかしながら、ダイレクトに話し始めてしまうことが多くなっていることに気づきました。本書には、「コーチングやNLPでは『目標達成がゴールになっている』、カウンセリングのゴールは目標達成『以外』にあり、それは気づきであり自分自身の再発見、自己一致であり、自己実現です」と述べられています。このことから、面談において、まずはカウンセリング技術によって相手がリラックスして、話しやすい「心理的安全性」を確保して話したほうが良いことを改めて気づきました。短い時間でも最初の場面ではやってみようと思いました。

 

2)もしかしたら「借金」があるかもしれない。

 これは衝撃的でした。長くなりますが、引用します。

 少し厳しい言い方かもしれませんが、人によっては部下との間に借金がある方もいらっしゃるようです。つまり、上司の側は気づいていなくても、部下からすれば『これまで何を話しても聞いてもらえなかった。何を言っても否定されてばかりだった。もうこの人には何を話しても無駄だとあきらめている。ましてやホンネを伝えるなどありえない。今さら1on1だからといって何でも話してくださいと言われても、話す気になれません』という方もいらっしゃいます。その時は、時間がかかるかもしれませんが借金を返すしかありません。そうしてようやくスタートラインに立つことができるのです。

 何となく、話すのに苦慮するのは、相手が十分に話せていないのではないか、つまりは、私は相手の話を聴いているつもりで、実は、聴けていないのではないかと気づきました。そもそも、前述したように、「目標達成」を急ぐパターンと取りやすくなっていたので、相手が「話を聴いてもらった」「思うことを話せた」と感じておらず、私は相手との対話において「借金」を増やしていたかもしれません。そんなわけで、ますます面談の最初の場面にカウンセリング技術を用いることを意識的にやってみようと思いました。

 

3)今は仕事人生において一番時間があり、暇な時である。

 著者は講演や研修で「言われることは理解できるけど、時間がなく、悠長にカウンセリング型コミュニケーションをやっている時間がない」と言われることがあるそうです。その時に「では、いつになれば時間に余裕ができるのでしょうか?」と問われています。管理職でなくとも、キャリアを進んでいけは役割も責任もおのずと増えて、今以上に忙しくなっていく。ということは今がこれからの仕事人生で一番時間があり、暇な時であり、今できないとしたら、一生やらないという回答をされていました。本当にそうだと思いました。だから、今、躊躇している場合ではなく、よりよい組織にするために良いと思ったことはすぐにやろうと肝に銘じました。

 

 以上、3つが私の「イタタ…」と感じた学びと気づきについて書かせていただきました。本書は漫画も取り入れて例示してあり、理解が深まるよう、断りをいれたうえで、カウンセリング技術についてわかりやすく書かれています。面談技術は医療職としても、管理職としてもブラッシュアップしたい技術の一つと思いますので、良かったら読んでみてください。

2026年7月10日

Y.I

参考・引用文献

『コーチングよりも大切なカウンセリングの技術』(小倉宏著、日本経済新聞出版、2021)

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