コメディカル組織運営研究会
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GWが明けました。これを読んでいる多くの医療機関や施設に勤務されている方は、365だったり、交代勤務だったりで“長い人で11連休”ってことはなかったと思います。私もカレンダー通りで、5月3日の朝のテレビから「それでは、GW後半初日の今日…」と聞こえたときは「えっ?前半じゃないの?」となりました(笑)。そんな状態ですから、日頃かまってやれない犬をいかに楽しませるか、部屋の片づけ・掃除など、日頃やれないことをやろうかなと考える一方で、GW明けの仕事、翌週の仕事の準備などもどこか一日使わないとなぁ…とも考えていました。
また、最近、自己肯定感の低い人との関わり方に悩んでいたこともあり、スッキリしない状況でのGW突入でした。そんな時、ちょっとした時間ができたので、本屋さんに行き、何に自分がひっかかっていて、スッキリしないのかを考えるために本のタイトルや目次を読んだりしながら見つけた本が『世界の一流は「休日」に何をしているのか』越川慎司(クロスメディア・パブリッシング,2024)です。私自身が休日の過ごし方が下手という自覚もあり、余計に惹かれるものがあったのかもしれません。
前置きが長くなりましたが、この本から得たことは第3章の『世界の一流は休日に「自己効力感」を高める』です。この章の『「自己肯定感」ではなく、「自己効力感」を重視する理由』という項が購入の決め手でもありました。
「自己肯定感」は自分の能力や価値に対する自己評価であり、「自己効力感」は何かに対して自分自身が思うできる見込みということができますが、著者は、自己肯定感は他の人と比べた自己評価のため、行動ハードルが高く、ストレス・レベルが高くなり、それに対して、自己効力感は「自分ならばできる」と自分の能力や価値に自信をもつことであるため、行動ハードルが低いだけでなく、ストレスを感じる余地のない考え方と述べています。また、自己効力感に着目する理由は、特に、他者と比較する必要がないのがポイントとも述べています。
これで、スッキリしました!
自己肯定感の低い人との関わり方に悩んでいた私が何に悩んでいたのかというと、自己肯定感の低さによって仕事が回っていなくても抱え込む、タスクを振れない、相談できない、さらに仕事が回らなくなる…という悪循環に陥っている人がいて、どうしたらよいか、相談してみたところ、ある人はタスクを無理やりにでも引き取る必要があると言い、ある人はタスクを引き取るとさらに自己肯定感が下がると言いました。「じゃ、私はどう関われば良いの?」と答えを見出せないことに悩んでいたのです。
しかし、この本を読んで、自己肯定感の低い人と関わる場合、その人の本来やるべき仕事に注力できる、すなわち、仕事を回るようになるまでは、その人のタスクになりそうなことで、他の人でやれるタスクは他の人にやってもらう、スモール・ステップで関わり、成功体験を積んでもらう、など自己効力感が少しでも高まるように関われば良いのではないかと考えました。
また、このことは、以前に友人が「仕事はするか、しないか、できるか、できないかだよ。給料をもらっている以上、そこにやりたいとか、やりたくないとかは関係ないよ」と言っていたことともつながりました。つまり、仕事は個人の自己肯定感の高低や感情に関係なく、遂行するものであり、仕事を遂行するためには、その人の仕事が回るように関わることが管理者に求められているとも再認識できました。したがって、今後、自分自身の仕事のありようも、管理者としてのスタッフとの関わりかたについても「自己効力感」の視点について学び、実践していきたいと思います。
最後に、前述したように、私自身、休日の過ごし方が下手という自覚がありましたが、この本を読んで、なぜ下手だと感じているかもよくわかりました。GWは明けてしまいましたが、これからの休日は自己効力感を高める過ごし方を一つずつ実践してみようと思いましたし(まずは7時間睡眠の確保)、そのためにも、平日の仕事のやり方も変えていこうと思いました。そして、もし、私のように休日の過ごし方が下手と思われている方は、是非、本を手にとってお読みいただければと思います。
2025年5月16日
Y.I
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