コメディカル組織運営研究会
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ドジャースの大谷選手がついに「50-50」を達成し(ちなみに、このコラムを作成している時点では「53-55」!)、連日その活躍が報道されています。他にも、今年はパリオリンピック、パラリンピックも開催され、オリンピックでは、体操男子団体の逆転金メダルや公式戦137連勝で金のレスリング藤波選手、パラリンピックでは車いすテニス小田選手、上地選手の男女ともに金メダルなど、スポーツに関する明るいニュースが多かったように思います。中でも、世界ランキング3位の車いすラグビーは、ついに金メダルを獲得しました!
パラリンピックでは障害の種類や程度に応じて選手を分類し、公平な競争を実現する「クラス分け」が行われます。車いすバスケットボールや車いすラグビーでは選手一人一人に持ち点と言われる点数が与えられ、同時に出場する選手の持ち点の合計が一定以内に収まるようにしなければなりません。つまり、障害の軽い人だけで試合はできないため、それぞれの持ち点の組み合わせによるチーム構成があり、それが戦略となります。
この持ち点と役割分担は、チーム作りの重要な要素となります。チームの戦略にあわせて選手を選抜し、各選手はチームの戦略を理解した上で自分の役割に応じたプレーを行うことで、チーム全体のパフォーマンスが向上します。例えば、障害の程度が軽いハイポインターが得点を重ねる一方で、障害の重いローポインターが相手の攻撃を阻止することで、バランスの取れたチームが形成されます。
これは、普段の業務でも同じことが言えると思います。すべての職員は一様ではなく、各々に得意なこと、苦手なことがあります。役職や年代など立場が異なれば、求められる内容も異なります。まずは全体の理念やビジョン、ミッションなどを共通認識し、全員が同じ方向を向いて努力をするために、様々な個性を持つ職員がそれぞれ役割意識を持って業務に取り組むことが必要です。そして、役割を明確にするからこそ、責任をもって行動することができるようになるのではないでしょうか?
最近では、職員の自主性を尊重している一方で、役割が曖昧であったり、責任の所在が不明確であったりすることがあります。本人は「頑張っている」つもりであっても、周囲から評価されにくく、自己効力感が下がっていくという負のスパイラルに陥りかねません。
以前に比べ「管理」というワードを耳にする機会が増え、様々な方法論が紹介されています。しかしながら、各個人の役割を明確化し、きちんと責任を分担することが成果を高めるためにはやっぱり重要だなぁ、とあらためて感じました。
2024.10.1
N.T
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