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no.118「リーダーについて」

 リーダーって何するの?リーダーはどうあるべき?など悩むことが多いのではないでしょうか?医療業界では、看護師では管理職としての研修がありますが、リハビリ職ではまだまだ少ないのが現状で、今後発展が期待されます。

 

 リーダーは、人材育成・目標管理など多岐にわたる管理業務を行っています。いちプレイヤーからマネージャーへのなる中で様々な葛藤が多くあると思います。今回はマネージャーへの頭を切り替える思考法を安藤広大著書の「リーダーの仮面」の中で一部を紹介したいと思います。

 

「ルール作り」

 ルールには大きく分けて2種類あり、誰にでもできる姿勢のルールと仕事での行動ルールがあります。姿勢のルールでは、あいさつをする、会議の5分前には集まるなどを決めることで、今まで曖昧なものが言語化され、空気の読み合いなどが不必要になります。きっと、社会人なら言わなくてもわかるだろうと思った人もいると思いますが、ルールにより皆が理解し、齟齬が減少します。ルールを決めるポイントとして、①主語(誰が)が明確になっていること、②全員が守れる範囲で統一することです。

 行動ルールは1日10件契約を取るなど仕事場面でのルールになります。医療現場では臨床面でのルールは行動ルールに当てはまると思います。

ルールというと束縛される感じがしますが、仲間意識や会社の一員と認識を持たせる効果もあります。また教育としてもルール化(言語化)することで、理解度も高まると思われます。

 

「位置」

 リーダーの立ち位置や立ち振る舞いに迷うことがないでしょうか。ポイントは、スタッフと距離を置くことです。リーダーは誰とでも平等であることが求められます。ただ対等ではないということです。このように上下関係という立ち位置を明確にすることで、よい緊張感が生まれます。リーダーは高い位置にいることで、現場を俯瞰し未来を見据えて決断・行動が求められます。高い位置を意識することで、今の利益よりも未来の利益を選ぶことができます。ほうれんそうでは、リーダーが怒ったり逆に過度にほめ過ぎるのもNGです。スタッフはストレスを感じます。ほめ過ぎるのは仕事の基準が下がってしまうのでNGになります。機械的に事実だけを聞くようにしていきます。

 

ティール組織やホラクラシー組織の様な、上下関係がなくメンバーそれぞれが裁量権を持つ組織とは異なり、本書ではピラミッド型組織に注目し、リーダーの位置について重要性があると述べています。組織がピラミッド型で考えはティールでは中途半端になり、失敗のリスクが高いからです。

 

 本書では、リーダーはスタッフを成長させることであり、その方法としてルール・位置・利益・結果・成長5つのポイントについて説明しています。様々なリーダー論や組織論がある中で自施設がどのような組織で、どのような目標に向かっているのかをリーダーは把握しスタッフの成長をさせるにはどのような対応が望ましいのかを考えていく必要があると思われます。本書の感想として、改めてリーダーの奥深さや考え方の違いなどを学ぶことができました。皆さまも時間がありましたら手に取ってみてください。

                                2023年9月11日

T.Y

参考図書:安藤広大 リーダーの仮面 ダイヤモンド社 2020

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