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no.112「インストラクショナルデザインとガニエの9教授事象」

年が明け、年度も終盤に入ってきましたが、来年度の職員教育に関して計画を立てている方も多いと思います。職員の教育はOJTOff-JTで様々な教育を実施することになりますがいずれの方法であっても、どのように学習者に教育を行うかというインストラクショナルデザイン(教育設計)が重要となります。知識や技術を単に提示するのではなく、どのように伝えたら学習者の理解につながり、それが臨床等で活用でき、優れた人材になるかがポイントとなります。

 

インストラクショナルデザインには様々な理論がありますが、ここではガニエの9教授事象を紹介します。ガニエの9教授事象は、人が新しい知識・技術を習得する際の脳内のプロセスを9つに整理した学習モデルです。講義・実技指導等の様々な教育に使用できるため、自分自身が教育を担当した際に以下の9つの要素が含まれているかを確認してみると、より良い教育設計するための参考になると思います。

 

1-導入:学習者の意識を学習へと向ける

(1) 学習者の注意を喚起:実例を示す等により学習者が学びたいと感じるように促す。

(2) 学習者に目標を提示:学んで欲しい事・このようになって欲しい姿を提示する。

(3) 前提条件を思い出させる:既に学習済の事を再度確認。知識をつなげる事を意識する。

 

2 -情報提示:今回学習してほしい事を伝達する

(4) 新しい事項を提示する:今回学習してほしい事を提示する。

(5) 学習の指針を与える:(4)のポイントを図・表を示し生理・理解を深める。

 

3 -学習活動:臨床で活用できるよう展開する

(6) 練習の機会:問題を解く・ロールプレイ等を行う。

(7) フィードバックを与える:(6)の成果に対して教育者からフィードバックする。

 

4 -まとめ:学習内容を定着

8)学習の成果を評価:自己評価(振り返り)やテスト等を行う。

9)保持と転移:他の状況等でも活用できる経験の機会を与える。

 

私自身の印象としては、必ずしも9つ全てを備えてなければいけないというわけではなく、これらを意識しながら設計することが大切だと思います。もっとも重要な点は「学習者がより理解しやすく、活用が出来るためには、どのような設計をすれば良いか」という意識を持つことだと思います。

 興味があればぜひ参考にして、活用してみてください。

 

 

20232月13日
J.Y.

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