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第2回学術集会の様子(2015.3.15)

第2回学術集会のテーマは「新人教育のパラダイムシフトを目指して」

 

特別講演は 社会医学技術学院 学校長の山田千鶴子先生より「新有職者に対する教育 養成校からみたその理想と現実」というテーマでお話しいただきました。

 

臨床の場では「基礎学力」、「社会人基礎力」、「専門知識」が必要であると言われています。

基礎学力は高等教育まで、専門知識は養成校で実施します。

しかし、社会人基礎力は養成校までで体系的に学ぶ場がありません。

 

社会人基礎力は一部PT協会の新人教育プログラムにて接遇などは教えます。

しかし協会のプログラムは、専門領域の知識や技術を深めることに重点が置かれていて、社会人基礎力には重きを置かれていないのが現状です。

現状では社会人基礎力を学ぶ場は、就職先にゆだねられています。


社会人基礎力として最も挙げられる能力は、「コミュニケーション能力」です。

コミュニケーション能力は、報告・連絡・相談を指す場合が多数ですが、現場が求めているコミュニケーション能力とは、むしろ実行力・積極性を指す場合も多いのではないかと先生はご指摘されます。


組織の構成要因は「目標」、「参加協働意欲」、「コミュニケーション」と言われています。

コミュニケーション能力は、目的と参加共同意欲を繋げるものであり、組織が円滑に仕事を行う上で必要不可欠と考えられます。


具体的には、組織において仕事上のコミュニケーションをどう教育すべきか、ある程度定めておく必要があるとも先生は言います。


山田先生は今一番足りない能力は、「まとめさせる能力」だとおっしゃいます。

大量な情報があふれる現代では、情報を集約させる能力を意識させることが重要というのは、私も心から共感しました。

 

新入職員がどのような教育を受けて入職し、今後どのような教育が知ることができたのは非常に有意義であったと思います。


午後の講義は当研究会スタッフの芳野より「リハビリテーション領域の卒後教育の現状と実践」のテーマでお話しいただきました。

芳野先生はパラダイム・シフトとは、療法士の量から質への転換と捉えます。

医師と看護師の卒後教育を引き合いに出し、理学療法士の教育に必要な要素について検討されていました。教育分野の知識が散りばめられた講義であり、自組織の教育に当てはめて検討することが大事だと思います。 

 

研究発表では、組織の現状分析や、理学療法士像に関するアンケート研究などがありました。


現状分析では、SWOT分析を用いた発表がありました。

SWOT分析は自組織とそれを取り囲む環境を強み(strength)、弱み(weakness)、機会(Opportunity)、threat(脅威)の4つのカテゴリーで分析を行うものです。

http://ja.wikipedia.org/wiki/SWOT%E5%88%86%E6%9E%90


また理学療法士像のアンケートではKJ法にてブレインストーミングした結果が、まとめられていました。KJ法とはデータをカードに記入し、図解しまとめていく手法です。

http://ja.wikipedia.org/wiki/KJ%E6%B3%95


フレームワークを用いて、実際の現場で活用された先生方の話は大変貴重でした。


もし皆様が、職場で問題を感じ、解決したいと思った場合は、当研究会のスタッフがサポートさせていただくことも可能です!皆様もぜひ発表いたしませんか?