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no.46 「『自分像』の作りかた」

 新年度に入り2ヶ月が経過。業務にも少し慣れ、徐々に生活も落ち着いてきた頃かと思います。また新しい仕事に携わり、仕事のできる人と自分とを比べ、自分に不足しているものに不安や焦りが大きくなっている時期ではないでしょうか。

 

 先月ちょっとした縁から『凡人でもエリートに勝てる人生の戦い方。』という本を手にする機会がありました。この本は著者の星野明宏氏自身が学生時代や最初に就職された職場で実践し培われた考えをもとに、静岡聖光学院高校ラグビー部をわずか3年で静岡の強豪校に変身させ花園出場を果たすまでの指導法を紹介したものでした。

 

 星野氏が著書の中で“凡人がエリートに勝つには、自らの手でエリートとはまったく違った「自分像」をゼロから作り上げていく必要がある”と述べています。

仕事で優秀な方の真似をしてもうまくいかなかったという経験をされたことはないでしょうか?人それぞれ素質や才能に違いがあります。仕事の基本を身につけた後は、優秀な方の真似ではなく「自分像」を作っていくことが大切と著者は述べています。

 

 その「自分像」を作り上げていくポイントとして著者が考えたのが

  1.組織の中での「空席」の立ち位置を探す

  2.「個性」を伸ばすのではなく、「特長」をつくり出す

  3.凡人でも簡単にできる「発想術」で勝負する

  の3つでした。

 

 このポイントを簡単に説明すると、組織の中でリーダーやムードメーカーなど役割がある立ち位置ではなく、まだ誰も担っていない立ち位置を探し出し実践していくこと、「個性」ではなく他人と比べ優れている点である「特長」をつくり出し伸ばすこと、練習量が少ないから練習量を増やすといった短絡的な考え方ではなく、練習量を増やすことができないのなら問題点を再考し、練習時間は変えず疲れない走り方を習得するといった練習内容を変更するなど既成概念にとらわれない発想をしていくとういうことでした。

 

 仕事がうまくいかない時に、思わず自分を卑下してしまったという経験をされた方は多いかと思います。同じ職場で仕事をそつなくこなされている方がいると、尚更そういう感覚に陥りやすいかと思います。素質や才能は人それぞれ。優秀な方の仕事術は自分の引き出しのひとつとして、自分にしかできない「自分像」を導き出してはいかがでしょうか。

 ただ、仕事の基本となる部分はしっかり押さえておく必要はあります。この部分が疎かになると型破りではなく形無しとなってしまい、「自分像」を作ることが難しくなるかと思います。

 Y.T

 引用文献

 ・星野明宏:凡人でもエリートに勝てる人生の戦い方。.すばる舎 2014年.

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